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知らないセールスマンが訪ねてきて、セールスしようとしているときなど、家の主人はたいがい腕組みをして聞いているか、仁王立ちで話を聞いていることがありますが、これは明らかに「あなたの話は聞きたくないから帰ってくれ」という意思表示なのです。 ですから、娘さんが彼を家に招いたときにも、出迎えた父親というものは、最初は必ず腕組みをして相手の様子を伺い、「キミを受け入れているわけではないぞ」と暗黙で言っているのです。 一般的に、こんな場合の腕組みは、相手に用心していること、相手にあまり好意を持っていないことを意味しています。 セールスマンについては、「そんな話には、絶対乗らないぞ」という強い気持ちが働いていたのかもしれませんし、娘さんの彼氏を最初から歓迎したくないという父親の心理のあらわれかもしれません。 腹を割って人と対話するような場合、「胸襟を開く」という表現をしますが、相手を拒絶するときには、逆に胸襟を開かないように、腕組みをする行為を無意識のうちにとってしまうものなのです。 拒否の気持ちも強くなると、組んだ腕を相手に向かって突き出すような感じになりますが、これなども、小さい頃にイヤな相手に「あっかんべえ」と舌を突き出した経験があるのと同じ心理なのです。 また、会議中や会話中などにも腕組みをする人がいますが、ほぼ同じような心理によるものです。 「キミの話は、自分の自慢話だけでつまらない」 「こんな意味のない会議は早く終わらせてくれ」 「キミの話にはうかつに同意できないよ」 というときに、このしぐさが出やすくなります。 こんなときは、さっさと話を切り上げるのが得策でしょう。 相手をやりこめようとしているなら別ですが、会話の途中に相手が腕組みをしたら、すぐに話題をチェックし、ほかの無難な内容に変えたほうがいいでしょう。 不快を感じたはずの相手を安心させるには、話題と雰囲気を転換させることが何よりの手段です。 |
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