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サラリーマンのスーツですが、大事な商談とか、重要事案の打ち合わせ時には、必ずと言っていいほど、清潔感のあるきちんとしたスーツを着るものです。 昔の武士が、相手と白刃の真剣勝負をするとき、鎧、かぶとに身を包んで対戦したのと同じで、現在はそれがスーツで身を包んだ企業戦士に変わっただけであります。 会議でも緊迫した議論になっているときは、上着をしっかりまとったままでいますが、コーヒータイムにでもなり、ある程度、会議のムードも穏やかになってきますと、それぞれ上着を脱ぎだす人がいますね。 このように上着を脱ぐときには、昔の侍が鎧・かぶとを脱ぐのと同じで、お互いに敵意はないよという気持ちの表れなのです。 ですから、お互いに白熱した商談を繰り広げていても、いよいよ商談がまとまりかけて暗黙の了解が見えてきた頃に、お互いが暑くもないのに上着を脱ぎだすということがありますが、つまり、交渉がまとまりかけるということは、相手に対して敵意はありませんという意思表示であり、スーツの上着を脱いでお互いに腹を見せ合っているのです。 この上着を脱ぐという行為には、イヌやネコなどの動物が腹を見せる共通のサイン「マイッタ」という意味が含まれていると考えられています。 このほかにも合意に達するまでの歩み寄りに段階があり、スーツの上着を脱がないまでも、上着のボタンを外しはじめたら、心を開いて聞く耳を持ち出したということなのです。 それも、外すボタンの数がひとつより二つ、三つと多くなるほど、相手に対しての開放感が増すのです。 そして、ネクタイをゆるめるというしぐさも、合意に達する直前によくみられるといいます。 ビジネスマンは、こうして鎧を脱ぐというしぐさで、心を開くサインを示しているのであるとことを見逃してはいけません。 そこで、商談の席で交渉がなかなか進まないときは、この心理をうまく利用してみてはいかがでしょうか。 ちょっと失礼して「上着を脱がせていただきます」と、先に腹をみせてしまうのです。 相手に少しでも脈があれば、こちらの熱意と正直さが伝わって思わぬ好結果を招くかもしれません。 |
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