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不平不満の源泉は二つあります。 一つは、嫌いな仕事だから不平不満をこぼします。 二つは、好きな仕事だからこそ不平不満をこぼすのです。 嫌いで不平不満をこぼし、好きでも不平をこぼし、人間というのは勝手なものです。そして、どこの世界にも不平不満人間はいます。 たとえば、ある出版社の新人は入社早々、毎日、不平不満をこぼしていました。 「入社試験のときに約束してもらった部門と違うんですよ。いまから異動してもらえませんか?」と上司や周囲の先輩や同僚にこぼしまくっていました。 もちろん、入社早々ですからまともな仕事は何一つできません。その仕事にプライドを持ち、創意工夫をし、汗と涙を流しながら家族を養い、自己実現を図っている人間がたくさんいます。そのことに思い至ることもなく、自分の欲望ばかりアピールする。 これでは、仕事云々という以前に、社会人として腐っていると思います。 こういった不平不満をこぼす人間に対応するのは、実は簡単なことではありません。かなり微妙な問題を含んでいるからです。 たとえば、「こんな仕事は嫌だから異動してもらいたい」とこぼしている人が近くにいたとしましょう。このとき、へたに頷いたら、あなたも同意したとみなされてしまいます。「○○さんも同じ意見ですよ」とどこで吹聴されるかわかったものではありません。 ★基本的に、不平不満をこぼす人間は、自分のことしか考えていません。こういう人間は、「全体最適」を考えず、「部分最適」を優先します。つまり、会社のためという視点がなく、自分の利益ばかり考えているのです。 つまり、社会人としての常識がないのです。 「私はそうは思わない」と反論してもいいですが、ここは大人の対応として是非を問わず聞き流すという行動がベストでしょう。そんな不平不満には、いっさいつきあわないことです。 好きだからこそ不平不満をこぼすケースもあります。 「もっとチャンスをくれたら大暴れできるのに」「もっと上司のものわかりが良ければ活躍できるのに」というように、もっと、もっと、もっと、と不平不満をこぼすわけです。 生産性のない不平不満などいくらこぼしても会社はよくならないし、本人の待遇もよくなるわけがありません。そんな不平不満をこぼす暇があるのなら、不平不満をこぼさないで済むように改善策を提案してはどうでしょうか。 不平不満を提案書としてペーパーに落とし込み、しかるべき人に判断してもらうようにすべきです。 これでは、会社としても、喜ぶべき不平不満になるでしょう。 |
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