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「根回し」という言葉を聞いてどんなイメージが浮かぶでしょうか。 古臭い、官僚的というイメージだったり、密室での談合、水面下での調整、癒着やわいろなどの温床になっているなど、間違いなくマイナスのイメージを持っているのではないでしょうか。 「根回し」の本来の意味を辞書で引くと「樹木などの移植の1、2年前に、広がった根を根元を中心に残して切り、細根の発生を促すこと」とてります。すなわち先のことを考え、早いうちから手を打っておくという戦略的かつ建設的に行為であり、決してマイナスイメージではないのです。 いまもこの「根回し」はビジネス社会において重要な役割を担っています。 何か新しいことを始めようとしたり、いままではまったく違う方法を試そうとしても、結局は周りのコンセンサスが得られないことにはものごとは進みません。そのようなときに「根回し」が重要な働きをします。 従来のものに改良を加えたり、普段の業務の延長線上で何かを始める場合、大きなリスクはありません。ですからそれは普段の意思決定のルートで十分動いてくれるでしょう。 しかし、新しいアプローチにはリスクがつきものです。どれだけリサーチをしっかりしても予想がつかないこともあります。 そして大きなリスクがあると普段の意思決定のルートだけでは判断できなくなってきます。 日本の会社には明確な勝者、敗者をつくらないような風土が根強くあります。誰しも自分だけ失敗には加担したくはありません。 そこでお互いがリスクを共有するためにも事前の「根回し」が必要になってきます。 しかしただ単純に、会議の前に全員に話を通しておくというようなやり方では根回しもうまくすかないでしょう。 そこでまずはこういったことに気をつけたい。 ◇ 根回しを上手にする方法 @ 「根回しだとはっきりいわない」 根回しは円滑な業務進行になくてはならないものですが、やはりその言葉の持つマイナスイメージはぬぐいきれません。 相手にプレッシャーをかけたないためにも根回しなどという言葉は使わずに婉曲にコンセンサスを得るようにしたい。 A 「外堀から埋める」 根回しする順番を何も考えずにしていると、いきなり反対派の人につぶされてしまいます。 まずは間違いなく賛成してくれる人、次にたぶん賛成してくれる人、そして反対されるかもしれない人というように外堀から埋めるように勧めていくことが大事です。 B 「根回し役を立てる」 根回しとは結局は表立たない裏の仕事です。 暗い感じの人がやると陰謀めいた感じに拍車がかかってしまいます。 そこでそういった位イメージから遠い人、明るくて敵をつくらないような人に根回し役を頼んでみるといいでしょう。 これは自分の大きな味方になってくれる人であることが大事です。 |
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