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★ 反応薄めの「察し型」から、打てば響く「発信型」をめざそう 雑談は、「中身のない言葉のキャッチボール」とよくいわれます。 それだけに、打てば響く反応のしかたや気持ちの入ったレスポンス、適度な間合いなどを組み合わせて、相手に気分よく話してもらうことが重要になります。 そもそも、人は基本的に「自分の話を聞いて欲しい動物」といわれます。ですから、話をスルーすることなく、「ちゃんと聞いています」と反応することは、雑談を楽しむ相互の約束です。たとえ言葉が即座に浮かんでこなくても、まず笑顔を浮かべるだけでも気持ちは伝わるものです。 そして、相手の話を無視せずに、表情やしぐさ、相づちなどでしっかり反応すれば、「話していて楽しい人だなあ、また会いたいな」という好印象を得られるのです。 しかし日本には「以心伝心」や「気持ちを察する」といった「察し型」の文化があるためか、日本人の相づちは全体的に反応が薄い傾向にあり、返答も「あ〜なるほどですね〜」とありきたりのものが多いのも事実です。たしかにテンション低めに「なるほどね」といわれてもあまり本気度が伝わらず、相手によっては不快に感じる人がいてもおかしくないでしょう。 だから、相づちの打ち方・返答の仕方は、明確な「発信型」をめざすべきなのです。 たとえば、相手から「○△○で」と説明を受けたときに、「わかりました」とごく普通に答えるよりも、相手が話したポイントをあえて繰り返すように、「○△○ということですね! 承知しました」というふうに返答したほうが、しっかり本気で聞いていたことや前向きな姿勢が、相手にもよく伝わります。いわゆる「オウム返し」がもたらす心理的効果というわけです。 また、相手が価値のあるいい話をしてくれたときに「なるほど、そうなんですね」と返答するだけではありきたりで、感謝の意が伝わらないような気がします。そこで言葉を変え、「すごく勉強になりました」としたほうが、高く評価する思いが伝わります。 最近の話し方マナーでは話がはずむ相づちとして、さ=「さすがです」、し=「知らなかったです」、す=「すてきですね」、せ=「センスがいいですね」、そ=「それはすごい」といった「さしすせその法則」が注目の的です。 相づちを打つ際にこれを意識するだけでも「手あかのついた相づち症候群」から脱却できるのです。 ★ 豊かな表情を加える一方、疲れない雑談は間を取ることも大切! 相づちは「えっ、本当ですか!」と驚きを込めたり、「はっはっはっ! 最高ですね」と実際声に出して笑ったりすると、表現が豊かになります。 ただ、即反応するだけではお互いに疲れ、雑談が長続きしません。そこで、時折2秒ほど沈黙すると、しっかり受け止めている印象とともに、相手にも考えをまとめるゆとりを与えます。すると、そうした「間」が心地よいリズムとなって、相手はまた話したくなるのです。 【レッスンポイント】 ★ 雑談での相づちや返答は、従来からの「察し型」より、明確なリアクションで気持ちや感情を伝える「発信型」に変えたほうが、打てば響くように話が盛り上がります。 ★ ただし、気をつけなければならないのは、盛り上がるだけの雑談は疲れやすく、長続きしないものです。時折、沈黙する間合いを取ったりするのも、雑談上手になる裏技です。 |
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