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★ 愚痴などのネガティブな話には、まず共感し寄り添う 雑談で嫌われる話の代表格といえば、愚痴と自慢話。愚痴がマイナス系、自慢話が嫌味系という違いはありますが、ともにこれを聞かされるのが好きな人はおらず、本人もいうまいと思いつつも、つい口からこぼれる制御不能な類です。この種の厄介な話は、対応がむずかしいものですが、こうした負のエネルギーの話に対応するのも雑談力のうちです。 まず、愚痴への対応で大事なのは、まず共感し、相手の感情に寄り添うことです。 「昨日、上司から叱責されまして。僕、この仕事に向いてないんじゃないかと思うんです」と後輩にいわれたら、どう答えますか?よくある答えを○×で評価するとこうなります。 @ 「そんなことないと思うよ。まだまだこれから頑張ればいいさ」=× A 「昔の僕を思い出すなあ。実は僕にも挫折の経験があってね、そのときは・・・」=× B 「この仕事に、向いてない気がするんだね」=○ おわかりでしょうか? @は一番多い励ますパターンですが、愚痴をこぼす人は正論を聞きたくはなく、ポジティブな意見を押しつけてくるようなら、相談相手を間違ったと思うはずです。Aはさらに迷惑な経験談を語りだすタイプで、不安に苛まれている後輩にとっては迷惑なだけです。やはり「わかってもらえない」という気持ちが募ってくるはずです。 つまり、最適なのはBのように気持ちを分かってあげる言葉で共感することです。愚痴をこぼしにくる後輩は、誰かに話したい、聞いてもらいたい気持ちがあるので、共感し、受け止め、ネガティブな感情をどんどん吐き出させてあげるのです。すると、相手はすっきりした気持ちでリセットできます。そこまで寄り添ってあげることが、本当の聞き上手なのです。 ただし、あまりにも長い場合には、聞きすぎると腑のエネルギーから抜け出せなくなることもあるので、いったん相手の気持ちを受け止め、十二分に愚痴を聞いたうえで、折を見て「あ、そうそう。ところでさ、今度ゴルフ一緒にどう? この間ドライバーを買って、これが・・・」などと違う話を振り、徐々に明るい方向に話題をシフトさせていく手法もあります。 ★ 自慢話は忍耐強く聞き、お世辞で合いの手 もうひとつの自慢話もまた、聞かされる側にとってはたまらなく耐え難い話といえるでしょう。 しかし、こうした自慢話への対処方法も、愚痴と同様、まずは相手の話を受け止め、話の流れに水をささないように根気く聞くしかありません。そのとき「それはすごい」「さすがです」などと適度に驚いたり、相手を讃えたり、持ち上げたりを挟み、相手が気持ちよく話し終えるまで、できるだけ微笑を絶やさずに待ち続けるのです。いうなれば、自慢の嵐が止むのを辛抱強く待つのが、自慢話への対処法としてはベストなのです。 つまるところ、相手からの言葉を丹念にレシーブで受け止め、ひとつひとつ拾いまくって「カウンセリング」を連想させる忍耐強い雑談力こそ、不可欠なのです。 【レッスンポイント】 ★ 愚痴と自慢話は雑談での難題二大テーマ。このうち、マイナス思考で愚痴る相手には共感と寄り添いでじっくり話を聞き、ネガティブな言葉をとことん吐き出させてあげましょう。気分もすっきりしたところで楽しい話題で話をズラしていくのもおすすめです。 ★ 自慢話も基本的には同じ対処法で、忍耐強く反応しつつ聞いてあげるのみです。 |
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