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★人の見えない「なわばり」は前方向には広いのですが、横は意外と狭いものです。 初対面では、第一印象をよくするために、対人距離をあまり詰めてはいけませんが、その一方で、ビジネスはスピードも肝心です。誰しも短時間で効率よく相手と打ち解けたいものです。 そのためにはどうするかですが、位置をずらしてみるのもひとつの方法です。 正面が「うっとうしい」と思われるなら、横にまわればいいのです。 なわばりの形は個体を中心に丸い円を描いたようなものではなく、左右については、対照的にバリアが狭く、身体の前方に長く後方に短い、卵形の空間距離をとることが知られています。 そういえば、牛丼屋やラーメン屋でもカウンターでは、平気で女性たちが、おじさんと肩を並べて食べているではありませんか。 あのように横に座るのは、案外ノーマークなのです。 日本のビジネスシーンでは、会議室は対面式で座るテーブルが多いですが、これはあまり良い座り方とはいえません。 対面式では真正面に相手が座ることになりますので、パーソナルなテリトリーを脅かされたと不快反応が起きやすく、意見が対立したり、上司となら反発しやすくなるのです。 これは心理学者のスティンガー博士の研究した、「スティンガー効果」といわれているもので、「敵対して者同士を向かい合わせに座らせると、視線がまともにぶつかるため、攻撃や競争心を刺激しやすくなる」というものです。 ★このことからも、親しくなりたい相手には真正面からのアプローチは避け、せめて斜め対角線上に椅子をずらして着席するか、自然な配置ならば机の角をはさみ、斜め45度に座ることです。 社内の交渉だけでなく社外での接待、親しくなりたい人との二人での会食ならば、気取ったフランス料理よりも、横並びになる焼き鳥屋さんか、粋な割烹料理屋の白木のカウンターなどが最適です。 逆に仕事だけのクールな付き合いを保ちたいとか、異性に限らず心理的距離を置きたい相手とのツーショットならば、対面距離を逆に活用することです。 その場合、大広間や天井の広い空間があるレストランとか、大きなテーブルのあるお店選びがお勧めです。 あのクルクル回る大きな中華テーブルはとくにお勧めです。真ん中に料理まではさみますので、二人の距離はしっかりと確保できるでしょう。 ちなみに初対面の人との挨拶は、どんなときでも横からはいけません。ビジネスマナーからも失礼であることはもちろん、あなたの顔が正面からしっかりと見えないと、不安がられて話も聞いてもらえないでしょう。 ★距離を縮めるのは正面から挨拶したあとで、行うことです。 そういえば、オフィスで仕事をしている女性などは、デスクでの仕事中、上司が突然真横から覗き込んでくると、ぞっとするようです。 |
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