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最近は音楽やファッション、食などさまざまな分野で昔の流行がリバイバルされるという現象が起きているそうです。新しいものが生まれにくくなっていることの表れでもあるのでしょうが、同時に昔に戻りたいというノスタルジーの気分も影響しているのでしょう。 物質文明の進歩を追及していくと心というものはなくなっていきます。リバイバルブームは心がもっとあった時代の回復を無意識に求めているのでしょう。人は進歩を求めて便利と利用の追求をひたすらやってきました。しかしそれに反比例して人の心はどんどんなくなっていってしまいました。 人間は物質欲や向上心、好奇心があるから常に先に進みたいと考えます。人類の歴史を振り返っても、それは先へ進みたいという欲望の歴史であることがわかります。これは人間の本能とも言えますが、あまり進みすぎると問題が多くなります。 広大な樹海に磁石も持たずに入ってどんどん奥へ進むと戻って来れなくなります。今の世の中はそれと同じです。先へ進みすぎたために帰り道がわからなくなっているのです。 ★人間は先へ進んでも元に戻らなければなりません。朝起きて仕事に行き夜になると家に帰るように、心も元に戻らなければならないのです。 この百年ほどの間、人間は限界を超えて進みすぎてしまいました。進みすぎて心が戻る場所を見失いました。現代人は心のよりどころがなかったり、寂しかったり、怖がっている人ばかりです。戻るべき道があったことも忘れてしまった人もいます。みんな心をどこへ置けばいいか、戻り道を見失って不安になっているのです。 戻るべき方向がわかっているつもりでも、あまり進みすぎると戻れなくなります。戻るというのはとても大切なことで戻らない限りは心も運もなくなっていくのです。 |
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