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■23 交渉を上手くまとめたいときのテーブル演出とは テーブルは正方形や長方形だけとは限りません。なかには、円形テーブルもあるでしょう。 ★会議や商談などで、もしどちらかを選べるとしたら、円形テーブルを選んだほうが話はまとまりやすいです。 人間は「円」に対して、柔らかく豊かな印象を持っています。だから目の前に丸いテーブルがあると、それだけで和んだ気分になれます。 もともと円卓会議には、序列を決めずに平等な立場で話し合うという意味合いがあります。 序列がないから、みんな平等でなごやかな気分になりやすいのです。 ■24 相手がどうしても話に乗ってこないときの奥の手 営業をしていくら熱心に説得しても乗ってこないからといって、すぐにあきらめてしまうのはダメです。 ★しばらく冷却期間をおいて、相手にいったん考える時間を与えてみましょう。 聞く側は、話の内容だけでなく、相手の話しぶりやしぐさなども判断材料にするからです。 冷却期間とは、内容だけをじっくり考えてもらう時間と考えましょう。 何事も、押しまくるだけではなく、一歩引いてみるとうまくいくこともあります。脈のありなしを判断するのはそれからでも遅くはないでしょう。 ■25 第一印象が突然アップする挨拶とは 難しい交渉をする相手とは、最初に会ったときから少しでも印象をよくしておきたいものです。 ★そのためのコツは、挨拶のときに握手をすることです。 日本人は直接的なスキンシップに消極的ですが、じかに肌が触れ合うと親近感が増すものです。 たとえば、子どもや赤ちゃんについ触れたくなるのも、幼いものへの親愛の情があるからです。それを考えれば、握手をすることは親密度をより増すことに役立ちます。 とくに日本人は、あまり握手をする習慣がありません。だからこそ始めて会った人とあえて握手をすることで、相手に強く印象付けることができるのです。 ■26 会議室に持ち込めば一瞬で不安が消えるモノとは ★これを持ち込めば、ちょっと不安な交渉でも安心して取り組めるというモノがあります。それは分厚い資料の山です。 多くの人は、必要なものだけをコンパクトにまとめて少ない資料にしたほうがスマートだと考えています。しかし、少しでも不安があるときは、必要なさそうな資料でも持っていたほうがいいでしょう。 大荷物にはなりますが、「これだけあれば何を聞かれても大丈夫」という安心感が生まれるし、「これだけやったのだから」という自信にもつながります。もちろん、他の出席者に対しても、「あいつは準備万端のようだから、かなわないかもしれない」とプレッシャーを与えることもできます。 大量の資料を目の前にして自信満々の顔をしていれば、それだけで周囲の出席者はあなたの発言や提案に重みを感じてくれるのです。 ■27 商談中に、あえてスーツを脱ぐことの心理的効果は ★一般的に商談をする時はスーツに身を包み、上着のボタンは全部留めて身なりを整えるものです。ところが、ボタンをはずしたり、上着を脱いでしまったほうが交渉がうまく進むことがあります。 なぜなら、スーツは仕事中の鎧みたいなものです。そのスーツをきっちり着るということは、「私は心を開いていません」という潜在的な心理をしているともとれます。そこで、交渉がまとまりかけたり、うまく進展しないときに上着を脱げば、こちらに警戒心がないことが伝わって相手も心を開いてくれるのです。 相手が緊張している、警戒していると感じたら、自分から先に上着を脱いでみましょう。 ただ、このときに「失礼して上着を脱がせていただきます」「暑がりなもので」といったひと言を忘れないことです。 ■28 相手の座り方から心の変化を見抜く方法 互いに着席していていざ商談を始めようとするときには、相手の座り方に注目しましょう。 ★椅子に浅く腰をかけていたら相手が緊張している証拠で、その人はすぐに別の行動をとれる「覚醒水準」の高い状態に身を置いているといえます。 相手の覚醒水準が高いということは、心理的に自分のほうが優位に立っている状態にあります。交渉を有利にまとめたいのであれば、このときがチャンスです。緊張するのは自分のほうが立場が弱いと感じているからで、このような状態では強気な姿勢に出にくいからです。 そして、しばらくして覚醒水準が低くなると、相手もリラックスしてきて今度は椅子に深く腰掛けるでしょう。この状態になれば、緊張も薄れていますので、本音を聞きだしたいのならこのときのほうがいいでしょう。 このように座り方には心理の変化が表れます。相手の座り方をみて、交渉の内容を変えていくといいでしょう。 ■29 身を乗り出して話を聞くのは興味があるだけとは限らない 椅子に腰掛けて交渉するときに相手が身を乗り出して話を聞いてきたら、こちらの言うことに興味や関心を持っている証拠です。 ★ところが、このときに両手で膝を握っていたら、相手は話を切り上げて次の行動に移りたいと思っています。 話に熱中しているわけではなく、すぐに立ちあがりたいという気持ちがこうした姿勢を取らせているだけなのです。相手が膝を握り出したことに気づいたら、早々に話を締めくくり、長居はしないほうが無難でしょう。 ■30 名刺をもらったら真っ先にしたい心理テクニックとは 名刺はビジネスの必須アイテムのひとつです。そんな名刺をもらったらすぐにすべきことがあります。 ★それは、名刺を見て相手の名前がわかったら、その場ですぐにその名前を呼ぶことです。 ただ、「○○さんですね」と声に出して呼んでみるだけで親密度は増すものです。 さらに、「○○さんはどうお考えですか?」と、会話の途中であえて名前をはさめば、相手は自分のことを大切にしてくれていると感じます。名刺とは、名前そのものが大切なのではありません。そこに書かれている人の名前こそが重要なのです。 もらった名刺を大量に抱え込んでいるだけで満足している人がいますが、もらった人の顔をちゃんと思い出せるかのほうが、じつは大切なのです。 ■31 名刺交換のときに、相手のプライドの高さを判断する 名刺をもらって相手の名前がわかったら、すぐに「いい名前ですね」と言ってみましょう。そうすると、相手がプライドの高い人間かそうでないかをその場で判断することができます。 ★じつは、プライドの高い人間は自分の名前を好む傾向が強いのです。 だから、「はい、気に入っています」「ええ、なかなかいい名前でしょう?」といった返事がきたら、この人はプライドの高い人間だと思って間違いないでしょう。 プライドの高い人間は、そこをうまくくすぐれば自分の強い味方にすることもできるし、困難なことを全部まかせることもできます。うまく持ち上げれば、いいパートナーになれる可能性もあります。 つまり、プライドの高さをうまく利用すれば、自分のペースに引き込むことも可能です。 ■32 打ち合わせをするときに出すと効果バツグンの飲み物とは アロマテラピーで知られるように、香りにはイライラを鎮めたり、落ち込んだ気分を浮き立たせるなどの効果があります。いい香りは直接働きかけて脳の疲れを取り除き、気持ちを落ち着かせてくれます。 ★そこで、取引先と打ち合わせをするときにも、この香りの効果を利用してみましょう。 方法はいたって簡単で、打ち合わせ中にコーヒーや紅茶など香り高い飲み物を出すのです。芳しい香りをかげば相手も穏やかな気分になり、それだけ話し合いがしやすい環境を演出できます。 冷たいものより温かい飲み物のほうが、より香りが引き立つことも知っておきましょう。交渉をするときには、室内の温度にも気をつける必要があります。 人間の生体機能や感情は、気温によって大きく左右されるからです。 ■33 部屋の温度設定が変わると交渉の結果も変わる可能性が 快適な温度でないとフラストレーションが溜まり、正常な判断が下せなくなります。とくに暑さには要注意です。暑いというだけで怒りっぽくなったり、交渉が決裂することだってあります。 ★もし、ややこしい交渉を行うのであれば、部屋は涼しくしておきましょう。 これで相手の頭も冷やされ、冷静な話し合いができるはずです。とはいえ、極端に下げてしまうと、寒さに気をとられて交渉に集中できなくなりますので、だいたい通常より2度くらいを目安に下げればいいでしょう。 交渉には暑い部屋より涼しい部屋のほうが適しているというわけです。 |
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