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★ 雑談の極意は「相手本位」だからこそ、相手の言葉を反復 雑談上手になるために「聞き上手」に重点を置くべきなのは、雑談の極意がそもそも「相手本位」を基本とするためです。だから周囲との関係を円滑にする「潤滑油」として機能する雑談を楽しめば楽しむほど、その人の人間関係は丸くてピースフルなものになるのです。 実をいえば、人は自分のことを話したがる動物です。だから、自分の言葉を相手がよく聞いていないとか、ちゃんと理解していないと感じるとイライラしてくるものです。 A「この間お願いしたカタログ、まだ届かないんだけど」 B「依頼のあったその日に贈りましたが」 A「うちには届いていないので、おかしいな。住所は合っていますか?」 B「きちんとそちらの住所に送りましたから、もう少しで着くんじゃないですか」 A「もう二週間経つのにおかしいでしょ! もっとちゃんと調べてくださいよ」 このように最終的にAさんをイラ立たせたのも、自分の話す内容が相手のBさんに伝わっていないと思うからです。仮にBさんがAさんの話を理解していたとしても、それを態度や言葉で示さなければ、相手し理解されていないと感じてしまい、Aさんは語気を強め、言葉遣いの荒い話し方で必死に伝えようとします。 その結果、お互いに自分の主張のみを強く言い張る言葉の応酬となって、一気に険悪な雰囲気になってしまったのです。 そこで注目したいのが、相手の言葉を繰り返す「オウム返し」の会話テクです。これを使うと、話し手にきちんと聞いているという安心感を与え、会話がスムーズになります。 A「先週の日曜日、京都でご飯を食べてきましてね」 B「まあ! 京都ですか♪、いいですね」 このように同じオウム返しでも「うらやましい」といった気持ちを込めると、相手はあなたと心が通じ合っていると感じて、話す意欲がどんどん増し、会話がはずみます。つまり、淡々としたオウム返しより、末尾に「♪」がつくくらいのニュアンスで相手の言葉を反復するほうが、断然効果的です。 ★ 相手の話を利用した質問で切り返すのも有効 もうひとつ自分よりも相手に話の主導権を握らせる技として忘れてならないのが、相手の話から出た言葉に「質問」という形で切り返す方法です。 雑談は相手本位が基本ですから、まずは聞き役に徹して、関連した「質問」で時折切り返し、話題を広げていくのがコツです。 A「うちには年寄りの猫がいましてね」 B「え、猫ちゃん何歳ですか? 名前は何というんですか?」 A「2匹とも18歳で、マルマンとポンポンといいます。姉妹ですが性格は全然違います」 B「多頭飼いだとにぎやかそうですが、ケンカとかしませんか?」 A「いつもケンカばっかり(笑)。でも、そりゃもう楽しいですよ」 相手の話題を質問で切り返すこの方法なら、たとえ話し下手でも雑談上手になれるわけです。 【レッスンポイント】 ★ 相手の言葉を繰り返す「オウム返し」は、話し手にきちんと聞いている安心感を与える話術。ただ淡々と返すより、気持ちを込めて返したほうが、雑談は断然盛り上がります。 ★ もうひとつの「相手本位」に展開する技が、相手の話に時折「質問で切り返す」テクニック。この方法なら、話し下手でもラクラク雑談上手になれることは間違いなし。
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