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最新の厚生労働省の発表によると、日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳と過去最高(2014年調べ)で、女性は3年連続世界一、男性は世界三位に上昇しています。 このように日本は世界有数の長寿国ですが、ここで不思議なのは、6歳以上の開きがある日本人の寿命の「男女差」です。 つまり、心理学者は「年齢と性別を超えて、人間関係の絆が強いほうが一貫して死亡率が低い」と示唆してします。さらに最近は、人間関係はやおしゃべりや雑談でつくられるとの考え方が定着してきているそうです。 この両者を考え合わせると、おしゃべりや雑談でコミュニケーションを活性化させて豊かな人間関係を築き、絆を強めたほうが人間の寿命は延びる可能性があるのではないかという仮説に行き着きます。 実際、「女性が長寿なのはおしゃべり(雑談)のおかげではないか」との推論もあり、おしゃべり(雑談)の男女差と寿命の関係は、大いに気になるテーマであります。 ちなみに「女房に先立たれた亭主は短命ですが、亭主に先立たれた女房は長命」とよくいわれますが、これは社会ネットワークの男女差を如実に物語っている象徴的な例かもしれません。夫のほうは普段話す相手も妻や子どもぐらいで、あとは職場の人、と非常に限られています。つまり、男性のネットワークは実に貧弱なのです。ですから、夫のほうが妻への依存度が高い傾向にあります。 一方の妻のほうは、夫・子どもなどの家族以外に、親・兄弟・姉妹・甥・姪などの親族、子どもの友人の親、ご近所、学校時代の友人などとの会話を普段から楽しんでおり、もし夫を失っても頼れる分厚い社会ネットワークをしっかり持っています。 だから妻が夫を失ってもその影響は小さく、女性陣は案外ヘッチャラで、元気ハツラツで余生を楽しんで生きていけます。これに対し、妻を失った夫は地域社会からも孤立しやすいなどの影響が大きく、話し相手がいない寂しさから精神的な病気にかかりやすいなども加味され、その余生を生きづらい状況にあります。 このように長い目で考えてみると、日常的にいろいろな人と交わすおしゃべり(雑談)の積み重ねが、寿命の男女差までもたらすとは驚きです。 おばあちゃんの元気の源は雑談の力にあり、そんなパワーにあふれる大阪のおばちゃん的雑談力こそ、男性陣が見習いたい「現代を生き抜く力」なのです。 【レッスンポイント】 ★ 女性が長寿なのは雑談好きで、家族以外にも頼りになる社会ネットワークを持っているから。雑談が人間関係をつくり、人間関係の絆が強いほうが、人は長生きできる。 ★ 誰とでも雑談を楽しんで仲良くなって絆を結ぶパワーに溢れているのは、男性より女性、中でもおばさん世代。パワフルで元気な大阪のおばちゃんを見習いましょう。
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